五嶋英門「すじがねと縁日」
19世紀末における日本の近代化過程での科学と信仰の衝突、混交、そしてイデオロギーの形成は、世界でも稀な様相を呈しました。一方でそのような文化の暴力的な交わりは、人類史の様々な時間と場所に普遍する事柄でもあります。本展「すじがねと縁日」は、それら過去の痕跡がいまだ私たちに影響を与え続けていることや、超越的なものへの様々な思いが現在なぜこのようにあるのかについての、いくつかの断想として提示されます。
五嶋英門は90年代後半よりビートメイカーとして活動を始め、映像や音楽、ドローイング、インスタレーションなど様々なメディアで制作を行っています。本展では、彼の出身地である茨城を起点に、歴史的な出来事、家族の事、ある2人の女性に起きた事、それらへの無知と偏見と偶然を区別せずに、まさに混交することによって展示を構成します。それは歴史や失われたもの、また今を生きる人との向き合い方のひとつの可能性を示すものとなるでしょう。どうぞご期待ください。
五嶋英門 Hidekado Goto
1975年茨城県生まれ。1990年代後半よりビートメイカーとして活動。2009年より2021年までオルタナティブスペース「水戸のキワマリ荘」の管理人を務める。現在はオルタナティブスペース「五月の庭」のメンバー。
主な個展に「宇宙人の幽霊」五月の庭 (2022/茨城)、「為と術」LOOP HOLE (2021/東京)、「目と的」merdre (2021/東京)、「マスター、スレーブ」ya-gins (2014/群馬)、「INVISIBLEWALL」ZENSHI (2012/東京)など。主なグループ展に「REBORN アートフェスティバル」水戸のキワマリ荘として参加 (2018/宮城)、「ふれるめ」TALION GALLERY (2017/東京)、「大友良英 ENSENBLES」水戸芸術館 (2010/茨城)など。
- 会 場
- タリオンギャラリー > HP
- 住 所
- 豊島区目白2-2-1 B1F
- 電 話
- 03-5927-9858
- OPEN
- 11:00-19:00 月火祝休廊